努力すれば必ず成功すると思っているヤツは幼稚すぎる。

子どもならまだしも、大人になっても「努力でどうにかなる」なんて思ってるヤツは異常である。

なんでこいつらが努力を盲信しているかといえば、「アニメ」「マンガ」から卒業できていないから。

アニメやマンガで起こることが現実でも起こると思っているからなのだ。

もっといえば、「自分はアニメの主人公で、いつか世界を変えるような人物になれる」と思い込んでいる厨二病なのである。

 

【子ども向けアニメやマンガの特徴】

  1. 平凡な主人公が努力によって、天才型のライバルに打ち勝つ
  2. 努力が実って、主人公の夢が叶う
  3. とにかく努力は尊いものであるとされる

努力厨は、これが現実世界でも起こるものだと信じてやまない精神異常者である。

 

「努力が才能に勝つ」とか「努力は絶対に報われる」とか、そんなの全部ウソである。

じゃあなぜ、アニメやマンガでそんなウソが描かれているかといえば、耳障りが良いからだ。

「才能がなくダメダメな一般人でも、努力すれば成功者になれる」、この世でいちばん美しい話だ。

 

努力で成功する話、私も大好きだよ。

無能で人生うまくいってない自分にも、夢を見せてくれるからな。

「この主人公みたいに、自分も努力すれば人生変わるかも」なんて考えると、じつに気持ちがいい。

もっといえば、才能あるイケ好かないライバルを、努力で打ち破れば最高に気持ちがいい。

「ダメダメだった主人公が努力で夢を叶えたぞ〜〜〜〜!」

努力とは、なんと気持ちのいいドラッグだろう。

 

超一流になるのは才能か努力か?』という本を見つけた。

タイトルからして気持ち悪くないですか?

この本を読んだことはないが、内容は予想できる。

「最後には努力する人間が勝ちます」と書いてるはずだ。

 

こういう本は、絶対に「才能が必要」とは書かない。

読者を気持ちよくさせるために、「努力すれば才能に勝てるのです!」などと媚びてみせる。

努力でどうにかなると説くヤツは、弱者に夢を見せて現実を見せない、不誠実な人間だ。

やってることは、アニメやマンガで子どもの機嫌をとっていたのと変わらない。

大人も耳障りの良いことをいってくれる自己啓発本を読んで、努力幻想に自分を重ねて酔っているのだ。

「努力するのにも才能がいる」←大人たちがひた隠しにしてる残酷な真実

この前、『凡人でもエリートに勝てる人生の戦い方。』という本を読みました。

この本、すっげーおもしろい。

内容は、日本一の広告代理店「電通」の社員がいきなり高校教師に転職→弱小ラグビー部の顧問になってチームを勝たせまくるという話です。

おもしろいのが、逆転の発想でチームを勝利に導くところ。

たとえば、舞台となった「静岡聖光学院」という高校は以下のルールがあります。

  1. 部活は週に3日のみ
  2. 1回の部活は60分まで

この学校はお嬢さま学校か何かか?

なんて過保護な教育方針なんだ。

ったく、最近の部活はこんなゆるいんかい。
ワシらの若いころは毎日練習があってだな……、などと説教かましたくなるほどのゆとり教育っぷりである。

 

こんな規則の厳しいラグビー部を勝たせるなんてムリだろう。

ラグビーというのは、なによりスタミナがものをいうスポーツ。

しかし上に書いたとおり、練習時間は60分しか使えない。

走り込みなんかをさせてたら、すぐに練習時間を使い切ってしまうのである。

普通なら諦めるが、ここで著者は発想を逆転させる。

「スタミナを増やすより、スタミナが減らないようにすればいいんじゃねーの?」

そして、私が思い付いた解決策が次の方程式です。

「スタミナ不足の解消=1試合を通じて疲れない走り方に改善する」

高校ラグビーの試合は、前後半合計60分で行われます。ただ、そのすべての時間を全力疾走しているわけではありません。

60分の試合中、インプレー(ボールがフィールド内にあるプレー)の時間は長くて30分。その中でも、自分が実際にボールを持ったり、相手にタックルをしたりする、全速力で走る必要のある時間は精々2、3分です。

それ以外の時間は、ジョギング程度のスピードで走っていることになります。

この時間中に体力をできるだけ消耗しない効率的な走り方ができれば、理論的には試合終了までスタミナが切れずに済むのです。

俺はマンガでも読んでいるのか? と思った。

どうにもならない弱小ラグビー部がいて、そこに天才的な頭脳を持つ顧問があらわれる。

ハンデありまくりの弱小高校を、こんな逆転の発想でどんどん強くさせていく。

  1. 練習時間は60分を週3日だけ
  2. スポーツ推薦枠ゼロ
  3. せまいグラウンドは他の部活と共用
  4. そもそも部員が足りてない

スポーツマンガみたいに立ちふさがる壁の連続。

こんな状況で、ついに高校ラグビー界の甲子園である「花園」に出場するまでに成長させたのです。

これ完全にマンガの主人公だろう。

でもフィクションじゃなく、ガチなのである。

 

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と、ここまでは努力のかっこよさを書いたけどよぉ、
こんなことができるのは限られた人だけだと思うのは俺だけか?

そもそも日本一のエリート企業のプロデューサーが顧問になってくれた時点で、最高の環境を与えられたようなものなんだが?

そしてその環境は、努力によって手に入れたものではないんだが?

努力しても結果がでないヤツの共通点「頭が悪い」

自分がバカだからよくわかるんだけど、バカは努力してもどうにもならない。

  • 努力の仕方がおかしい
  • 努力する方向がまちがってる

こんなのばっかりで全然前に進まない。

バカだから自分じゃミスに気づけないし、静岡聖光学院みたいに優秀な指導者(ブレイン)がいないからアドバイスをもらうこともできない。

頭がよくなきゃ努力は実らない。

努力するのにも才能が必要なのである。

学生時代に結果を出せなかったヤツは大人になっても無能のまま

はっきりいうが、20歳までに自分の才能の有無ぐらい理解できる。

  • 勉強
  • 部活
  • 恋愛
  • 趣味

これらで成功を納めなかったヤツに、20超えて一発逆転なんてあるわけない。

 

「20歳なんてまだまだ若いんだから」みたいにいう人もいるが、すでに20年生きて結果を出せていないのは相当なポンコツである。

20年かけて結果を残せなかった無能に、その後の40年で何を成し遂げられるというのだろうか?

こんな無能にまで「努力は裏切らない」などと甘い言葉をかけるのは、本当に相手を思ってのアドバイスといえるのか?

 

漫画『ブラックジャックによろしく』『海猿』の作者・佐藤秀峰さんはこういっている。

初登山で雪山に登ろうといしてる人がいた時、「簡単だよ。誰でも登れるよ。やとりあえずやってみよう」と言う人と、「やめとけ。どうしても登りたいなら、雪が溶けてから低い山に登れ」と言う人で、どちらが親切でしょうか?

(略)

以前の僕は、漫画や業界の仕組みに関する意見を、ブログやSNSでよく発信していました。
最近、そうしたことをあまり言わなくなったのは、興味がなくなったからでも、言いたいことがなくなったからでもありません。

「言っても無駄だろう」と思ってしまうからです。

漫画家、志望者は騙されたがっているように見えます。
ごく一部の成功例を見て、出版社を信じれば良いことがあると自分で自分をマインドコントロールしてしまう。
騙されたがっている人に「騙されるな」と言ったところで無駄なのかもしれません。

「どうぞお幸せに」と言うしかないのでしょうかね…?

そうなのだ。

バカや無能は甘い話に騙されやすいのだ。

 

成功者が「才能がなくても、努力すれば必ず成功する」なんていったらすぐに真に受ける。

バカや無能にとっては、地獄に仏のような話だろう。

「学生時代に何も成し遂げられなかった自分でも、幼い頃に見たアニメやマンガの主人公みたいになれるかもしれない……」

でもその仏、本当は悪魔だから。

バカや無能を騙して遊んでるだけだから。

 

じゃあ何で弱者に夢を見させてまで「努力幻想」を広めるの?

それは、成功者たちが承認欲求を満たしたいからだ。

成功者が努力自慢をするために、努力至上主義の雰囲気を作る

もともと才能ある人間でも、自分の成功を「努力のおかげだ」と断言する。

これは自分が気持ちいいからだ。

上で書いたように、アニメやマンガでは努力が勝つから、それに自分を重ねて酔っているのである。

 

で、問題はこのツイート。


ツイート主は、大手出版社幻冬舎の社長・見城徹さん。

そしてこのツイート、見た感じはかっこよく、耳障りのいい言葉を使っている。

「努力は必ず報われる」などという、少年漫画や自己啓発本を好む連中が大好きな言葉を使って夢を見させているのである。

 

汚い大人はすぐこれだ。

耳障りの良い言葉をたくみに使い、バカを気持ちよくさせて名声を得ているのである。

 

で、この「努力などという言葉を使って、精神的に未熟な連中をだまくらかすツイート」に異議を唱えた男がいた。

2ちゃんねるを作った、ひろゆきさんである。

う〜ん、わからんでもないが、まだ甘いな。

見城さんが野球選手になっても、私にはなんのメリットもないからつまらんわ。

私だったら、こうイチャモンをつける。

  1. 「見城徹さん、私と勝負をしましょう」
  2. 「私はいっさい努力をしません。逆に見城さんは、私を成功させるために圧倒的努力をしてください」
  3. 「そうすれば『努力ゼロ vs 圧倒的努力』の一騎打ちとなり、努力論争の答えが出ます」
  4. 「私を成功者にできたら見城さんの勝ち、何も起きなければ私の勝ちです」

どちらに転んでも私に得が出る、最強の方程式が完成する。

この方法は完璧である。

この条件なら、コネの有無・運・時代的要因などがあってもお互いに影響するため、公平で完璧な調査を行うことができる。

 

利点はもうひとつある。

「努力すれば必ず成功する」なんていってる口だけ野郎を、努力の場に引きずり出せることだ。

だいたい、ネットでだったら「努力」だのなんだのと、いくらでも偉そうなことをいえるのだ。

そこまで偉そうなことをいうのなら、「じっさいに努力している現場を見せろ」といいたい。

どうせ努力厨はコネとか運とかで成功したのにもかかわらず、それを「自分の努力のおかげ」だと言い張るわけだから現場には出てこないだろう。

 

悔しかったら、私を成功させるために努力しに来い。

まずは私に財産の1億円を作らせろ。私は努力をしないから、おまえの努力によってだ。

見城徹さんはアベマTVのサイバーエージェント社社長とも仲良いんだから、アベマTVの企画でこれ作ってくれよ。

『見城徹、圧倒的努力でニートを金持ちにさせる』とかどうよ?