「損をしたくない……」
「ムダな努力をしたくない……」
「最短ルートで成功したい……」

こんなことを考えてるヤツは、たいてい無能である。

 

ネットなんかを見ていると、「結婚や恋愛はコスパが悪い」とか「時間の無駄」とかいってるバカ野郎を数多く見かける。

 

が、ここまでは分類的には「ただのバカ」で済む。

つまり上には上がいる。

なんと「自殺の準備にまで効率化を図っていた大バカ野郎」が存在するのだ。

 

それが私、松浦圭一である。

 

ここからは、効率厨の悲惨な末路を紹介する。

世の効率厨たち、これを読んで目を覚ましてくれ。

自殺を決意するまで

私は昔から頭が悪すぎた。

偏差値32の底辺高校に通っていて、そこで問題児ばかりが集まる「隔離教室」に入れられていて、そこでも赤点を取る落ちこぼれ。

ってことは偏差値20ぐらいか?

 

これって洒落にならないっていうか、生活に支障をきたすレベルなんですよね。

私は頭が悪いせいで、普通の人が普通に得られる幸せを手に入れられていないと気づく。

そのことに気がついたのは高校を卒業して数年経ってから。

「うーん、俺って人生損してるみたいだし死ぬか」

 

いま考えると、「青春コンプレックス」だったのかもしれない。

【青春コンプレックスとは】
大人になってからは2度と体験できないことを悔やむことである。

【例】
「学生時代に彼女と放課後にデートをしたかった……」

「部活や勉強に全力で臨めばよかった……」

 

テレビで『耳をすませば』や『時をかける少女』なんかが放送されると発狂する者が出てくるのはこのためである。

↑こいつ発狂もんらしい

ま、アニメや漫画の見すぎですよね。

創作物と現実の見分けがつかない愚か者が、勝手に発狂しているだけである。




そんな愚か者こそ 私、松浦圭一である。

不良がアニメにハマって世界を救った話』で書いたけど、
私は『けいおん』とか『いちご100%』にハマっていた。

そして私は思うのだ。

 

「こんな高校生活を送れなかったとか生きてる意味ないじゃん……死ぬわ……」

アニメに憧れて自殺する大バカ野郎がここに誕生した。

しかたないから自殺はするが、損をしたまま死にたくない

死ぬと決めた私は準備を開始する。

当時はなぜか「俺は何があっても24歳までには死ななくてはならないんだ!」と強く思っていた。

 

「自殺をするのなら、若く美しい身体のうちに死んどかないと見苦しい」と本気で思っていたのである。




なんてことだ。
ここにまでアニメによる洗脳が起こっているではないか。
(アニメは絵なので老化・劣化はしない)

 

で、ここまで自殺自殺といっておきながら申し訳ないんですが、本当のところは私は死にたくはなかった。

つーか自分から死にたいやつなんていないよ。

ただ私は

  • 金持ちの両親のもとに生まれることができず
  • 美しい顔、賢いアタマ、究極の肉体を与えられず
  • アニメのようにすばらしい女の子と青春を過ごすことができなかった

から仕方なく死ぬのである。

 

そりゃあ私だって王族に生まれてたら自殺なんてしませんよ。

一生ゲームして暮らしますわ。




おわかりいただけただろうか。

この男、とんでもないクズである。

 

そんな性格をしているわけで、私は人一倍煩悩が多い。

というか「楽しいことはぜんぶほしい」って感じの性格である。

 

そこで私は決めた。

「この世のおもしろいものをぜんぶ遊び尽くしてから死ぬ!」

 

ここで話を整理すると

  1. 私(松浦圭一)は、24歳までに死ぬ必要がある
  2. それまでに、世界中のおもしろいコンテンツを体験してから死なないといけない

なんて強欲なんだろう。

そしてこれはとんでもなく忙しいことになったぞ。

 

たった数年ですべてのことを体験するには時間がなさすぎる。

「効率を重視しないと終わらない!」

 

みなさんおまたせしました。

ここでやっと本記事のテーマである「効率厨」が出てきましたよ。

 

私の思いはただひとつ。

「おもしろいものを体験せずに死ねない。損だけはしたくない!」

アニメ・漫画・ゲーム・映画・ドラマ・小説を読みまくる

「すべてのコンテンツをやる」って書きましたが、当時の私は体調を壊して寝たきりの状態でした。
(詳細:『統合失調症を発症した私の体験談』)

 

というわけで漫画やゲームなどのインドア系の遊びをしまくることになったのである。

amazonのレビューを見て高評価なものをノートに書き出してそれをぜんぶ買う。

そしてひたすら消化し続ける。

 

うお~~がんばるぞ~~ !!



楽しいことをやっているはずなのに、全然楽しくない。

「後悔しないために楽しいことをやろう」と思ってやっていたのに、すごくイライラしている自分がいた。

積みゲー・積読を「楽しむ」のではなくひたすら「消化」しようと焦っていたのだ。

 

たとえば思い出すのは『WHITE ALBUM2』というゲームだ。

このゲームは名作といわれていて、とくにストーリーが良いとされている。

だけど効率的にゲームを終わらせようと考えていた私はまったく楽しめなかった。

とにかくストーリーを進めようとボタンを連打しまくっていたことを覚えている。

 

ほかにもRPG系のソフトをやったときも、ひたすらメインストーリーを見ることしか考えていなかった。

RPGは村人とかと話したり探索したりするのが楽しいのに、そういうことをせずにひたすら効率的にプレイしていた。

エンディングを見ることが最優先だった。

 

昔好きだったゲームも死ぬ前にやっておこうと思ってプレイした。

逆転裁判』『ダンガンロンパ』『STEINS;GATE』……まったくおもしろくなかった。

STEINS;GATE』に関しては私がはじめて号泣したゲームなのに、プレイしていて何の感情も生まれなかった。

それよりとにかく焦っていた。

 

「はやくゲームを消化しないと……」

気がついたら、また効率を追い求める行動をしていた

その後、自殺をしようと思って決行したのですが、結局失敗に終わりました。
(詳細:自殺未遂をした体験談 首吊り自殺を計画し、実行するまでの全記録)

 

自殺に失敗したあとはすごくへこんだのを覚えている。

さっき書いたとおり「俺は24歳までに絶対に死ななきゃいけないんだ!」って思っていたから、それが達成できずに絶望していた。

 

つぎはどうにかして自殺を成功させようとネットで情報収集をしていると、2ちゃんねるでこんな書き込みを見つけた。

自殺しようとしているヤツは視野がせまくなっているだけ。

勝手に狭い世界を作り込んで絶望してる。

外の世界を気づけよ。

あのときの書き込みを探したけど見つからなかったので正確にはわからないけど、記憶ではこんな感じの書き込みだったと思う。

 

「自殺なんかしちゃだめ!」とか「家族のことを考えろ」とかいう書き込みはまったく響かなかったんだけど、上記の書き込みはすごく響いた。

「え? 俺って狭い世界で勝手に苦しんでるだけだったのか?」

復活、そしてまた効率厨へ

で、なんやかんやあって前向きにがんばることにした。

とはいえ、私の状況を思い出してみると

  • 職歴なし
  • 偏差値20のバカ
  • 寝たきりの病人




やっべー、忘れてた。

俺って社会の底辺じゃん!

 

ついでにいうと、読み書きに障害があったからますますヤバイ。

いろいろ考えた結果、「頭を良くすればすべて解決するんじゃないか?」と思い勉強をはじめることにする。

本を買って勉強しようと思ったけど、自殺する準備として貯金はぜんぶ寄付しちゃってあったからお金がない。

だから図書館に通って、限界まで借りてひたすら読むのをひたすらくり返した。

「どの本を読めば、効率良く成長できる?」
「どの方法を試せば、時間や労力をムダにしなくて済む?」

 

図書館にはたくさんの本があるし無料で借りられる。

それもあって、私の行動はさらに加速した。

多いときは月に40冊の本を読んでいた。

 

ひたすら良い本を求める日々。

読むのではなく消化していた。

洋書のような「ノウハウの要点がわかりにくく、事例でボリュームがかさ増しされている本」にはイライラした。

読書メーター」という読んだ本を記録するサービスをつかっていたんだけど、気に入らない本には感情のままに悪評を書くことが多くなっていた。

 

とにかく毎日本を読んで、amazonで評価の良い本を探して、図書館に行って……という毎日で本当に焦っていた。

私は最短ルートで成長したかったのだ。

効率化を求めていると集中できなくなっていることに気づく

「毎日イライラして焦って」という状態で本を読んでいると、まったく集中できていないことに気がついた。

情報中毒になっていた私は、当然「集中力をつける本」みたいのを読んだが効果がない。

 

どうしたらいいんだろう? と考えていたある日気づく。

「あれ? なぜ俺はこんなに焦っているんだ?」

そこから自分と向き合ってみてわかったのは以下のとおり。

  1. 時間をムダにしたくない
  2. ムダな努力をしたくない
  3. めんどくさいから努力はしたくない、でも成長はしたい

はぁ……私はとことん世の中ナメ郎だな。

このブログの最初に、

「損をしたくない……」
「ムダな努力をしたくない……」
「最短ルートで成功したい……」

こんなことを考えてるヤツは、たいてい無能である。

と書いたんですが、これはぜんぶ私のことなんです。

趣味がない原因も「効率を求めるから」

私のコンプレックスのひとつが無趣味なこと。

もう10年以上前から趣味がないことに悩んでいた。

自殺未遂をした理由のひとつも「趣味がないから」だったりする。

 

だけど、よーくわかった。

趣味にまで「効率」とか「損得」とか考えてたのがダメだったんだ。

「○○を趣味にしたらモテるかな?」
「✕✕ができるようになったらお金になるかも」

 

こんなくだらないことを考えてるからつまらなかったんだ。

自分のやりたいことをやらなくっちゃ!



ということで、やっと効率を追い求めることのデメリットを知ることができた。

気がつくのに30年ぐらいかかってしまったが、ここで気がつけてよかった。

「本をたくさん読むのは今年で終わり」と決めて、これからは自分の信頼できる本を何回も読み込む読書に切り替えようと思う。

 

効率厨からは卒業する、逆に遠回りこそ正義なのだ。

効率化よりも遠回り

遠回りで成功したエピソードだと、Appleの共同創業者である「スティーブ・ジョブズ」が有名だ。

彼は大学を中退したあと、カリグラフィー(書道みたいな学問)に夢中になる。

はっきりいって書道なんかやってもたいして得にならない、という感じである。

しかし彼はその後、コンピューターとカリグラフィーを融合させ、「フォントの美しいコンピューター」を作り上げることに成功する。

これコンピューターが「MACのご先祖さま」みたいなもんである。

 

このように人生に遠回りなんてものはない。

私は「偏差値32の高校に通っていて、人生をムダにして絶望した」というようなことを上のほうで書いた。

でも、そんなことなかった。

 

そのときの体験談をブログに書いてみたら

「おもしろかったです」
「あなたのブログを読んで元気が出ました」

というようなコメントやメールをもらえるようになった。

……すごくうれしかった。

読んでくれた人が、私の無意味だと思っていた人生に意味を見出してくれたと思った。

 

やっぱ人生にムダなことなんてないんだと思う。

ムダだと思っていることでもいつかきっと役に立つのだ。

はっきりいって「偏差値32の高校」なんて何の役にも立たないとおもうだろう。

だけど実際役に立った。

だから私を信じろ。ついでにスティーブ・ジョブズも信じろ。

 

「それでも効率化を求めたい!」って人には自分の強みを知ることをおすすめである。

リクナビNEXTがグッドポイント診断というのをやっているのでよかったらどうぞ。

私の結果はこんな感じ↓

「あなたはスティーブ・ジョブズぐらいの天才です」ぐらいにいってほしかったが、まあしかたない。

リクナビに会員登録をすれば無料で自分の強みを知ることができますよ。

 

最後に一発、いわせてもらおう。

そもそも、こんな長文ブログを読んでいること自体が非効率的である。

だが、そんな効率なんて無視してここまで読んでくれた人がいるのならとてもうれしい。

こんな偏差値20のヤツが書いている文章を最後まで読んでくれたそこのあなた、どうもありがとうございました。

↑これを読んで目が覚めた