ホラー小説

真昼の悪魔

物語 5.0
文章力 4.8
キャラ 4.5
演出 4.3
総合評価 4.6
作者:
遠藤周作さん
出版社:
新潮社

【ジャンル】
ホラー、不気味

【ストーリー】

患者の謎の失踪、寝たきり老人への劇薬入り点滴……大学生・難波が入院した関東女子医大附属病院では、奇怪な事件が続発した。背後には、無邪気な微笑の裏で陰湿な悪を求める女医の黒い影があった。めだたぬ埃のように忍び込んだ“悪魔”に憑かれ、どんな罪を犯しても痛みを覚えぬ虚ろな心を持ち、背徳的な恋愛に身を委ねる美貌の女――現代人の内面の深い闇を描く医療ミステリー。(新潮社から引用)

管理人のレビュー

家の本棚にあって暇だったので読んでみたのがきっかけです。

古くて表紙がボロかったので全く期待してなかったのですが、めちゃくちゃおもしろい!

 

ストーリーとしては、病院内で謎の事件が多発します。

犯人はお医者さんたちか入院患者に絞られるのですが、みんな善人のような人ばかりで誰が犯人なのか全く見当がつかない!

だけどそんな間にも事件は起きて……という感じです。

 

不気味な物語が大好きな私にとっては神様のような作品!

ホラー映画の「オーメン」と雰囲気がよく似ています。

 

ハラハラ・ドキドキ、そして不気味な小説が好きな人には絶対に読んでほしい!

暗黒女子

物語 4.5
文章力 4.6
キャラ 4.0
演出 4.1
総合評価 4.4
作者:
秋吉理香子さん
出版社:
双葉社

【ジャンル】
群像劇、サスペンス

【ストーリー】

<聖母女子高等学院>で、一番美しく一番カリスマ性のある<白石いつみ>が死んだ。その一週間後の放課後、彼女を殺したと噂される6人の女子高生がそれぞれしたためた小説を手に集まった。小説のテーマは「白石いつみの死」。(双葉社から引用)

管理人のレビュー

学校の人気者が突如死ぬ。

彼女の死の理由を探るために親交のあった文芸部の部員たちが彼女について知っていることを短編小説にして発表していく、というストーリー。

 

この作品のおもしろいところは「語られることが真実とは限らない」ということです。

1人目の生徒が話した内容が次の生徒の主張と食い違い、何度もどんでん返しが起こります。

「誰が真実を言ってるの?」と気になってめちゃくちゃ引き込まれました。

 

あと、文章がとても読みやすかった。

巻末にある作品の経歴を見たら納得!

早稲田大学卒業後にアメリカの大学院も出てるらしい。作者は頭の良い方みたいです。

 

表紙は怖いけど、ぜひ読んでほしい!

ISOLA

物語 4.5
文章力 4.4
キャラ 4.0
演出 4.0
総合評価 4.4
作者:
貴志祐介さん
出版社:
角川

【ジャンル】
ホラー

【ストーリー】
賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパス。あどけない少女千尋の多重人格障害に胸を痛める。やがて十三番目の人格〈ISOLA〉の出現に、彼女は身も凍る思いがした。(角川)

 

管理人のレビュー

多重人格障害を持つ少女に新たな人格が生まれるのですが、その13番目の人格はとんでもなく凶悪で……、という話。

 

貴志祐介先生のホラー小説と言えば『黒い家』が有名なんですが、私はこちらの『ISOLA』が好きです。

『黒い家』はリアル寄りですが『ISOLA』は少し現実離れしていて、想像を遥かに超えるような怖さがあるからこっちの方が好き。

 

ゾッとする怖さが好きならこの作品!

サスペンス

そして粛清の扉を

物語 4.6
文章力 4.4
キャラ 4.5
演出 4.2
総合評価 4.5
作者:
黒武洋さん
出版社:
新潮社

【ジャンル】
女主人公、大量殺人

【ストーリー】
学校ジャック事件発生! 殺人鬼と化した女性教師の狙いは何か――第1回ホラーサスペンス大賞を受賞した、戦慄の衝撃作。(新潮社から引用)

 

管理人のレビュー

中年の女教師が生意気な生徒たちを殺しまくる作品!

そう聞くと貴志祐介先生の『悪の教典』をイメージするかもしれませんが、こっちの『そして粛清の扉を』の方が数倍おもしろいです。

私は貴志先生の大ファンなんですが…………これに関しては譲れません!

 

そしてこの作品の見どころは「殺人鬼のカリスマ性」です。

 

主人公は冴えないオバチャン教師なんですが、とんでもない強さを持っています。

銃をぶっぱなして生徒たちを次々に葬っていく。

そのカリスマっぷりにかっこいいと思ってしまいました!

 

ホラーサスペンス大賞の名に恥じない名作です!

葬列

物語 4.4
文章力 3.9
キャラ 4.7
演出 4.3
総合評価 4.4
作者:
小川勝己さん
出版社:
角川

【ジャンル】
ヤクザ、復讐、銃撃戦、サスペンス

【ストーリー】
――これが私たちの戦争なんです――横溝正史賞大賞受賞作!
社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男。逆転不能の状況のなかで、負け犬たちは、とっておきの作戦を実行した。果てなき欲望と本能だけを頼りにして――。(角川から引用)

 

管理人のレビュー

ドンパチして死体がゴロゴロ! そしてまた敵が現れてドンパチ開始! みたいな大迫力です。

 

ただ、物語に入り込むと痛い目にあうかも。

登場人物の心境を考えるとめちゃくちゃつらいです。

非情にキャラが立っている作品なので余計につらい!

 

奥田英朗さんの『最悪』と比較されてるようだけど個人的にはこっちのほうが何倍もおもしろい!

負け犬4人組の逆転の一撃! おすすめです!

物語 4.5
文章力 4.5
キャラ 4.7
演出 4.4
総合評価 4.6
作者:
荻原浩さん
出版社:
新潮社

【ジャンル】
サスペンス、凶悪事件

【ストーリー】
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。(新潮社)

 

管理人のレビュー

この作品は伏線がわかりやすく配置されています。

それでいてちょうどいいところで伏線を回収してくれるのでストレスなく読むことができます。

 

伏線回収を引っ張りすぎてる作品って読んでてて疲れませんか?

しかし、この『噂』の伏線回収は絶妙です。

 

あらすじを読むとかなり怖そうな感じなんですが、実は笑えるシーンもあります。

主人公が街のギャルと会話する場面があるのですが何回読んでも笑っちゃう。

 

読書初心者にもおすすめできる作品です。

告白

物語 4.8
文章力 4.5
キャラ 4.5
演出 4.7
総合評価 4.6
作者:
湊かなえさん
出版社:
双葉社

【ジャンル】
復讐、ホラー、サスペンス

【ストーリー】
我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。(双葉社から引用)

 

管理人のレビュー

原点にして頂点

湊かなえさんのデビュー作です。

よくこんな構成に挑戦したな! と湊かなえさんの才能に驚きます。

どれだけの年月を使って練り上げたらこんなにすごいものが出来上がるんだろう。

本当にすごい小説です。

 

人間の異常性、狂気が恐ろしいほど詰まってる作品です。

代償

物語 4.0
文章力 4.2
キャラ 4.7
演出 4.1
総合評価 4.2
作者:
伊岡瞬さん
出版社:
角川

【ジャンル】
サスペンス、転落人生、因縁の戦い、復讐、イヤミス

【ストーリー】
平凡な家庭の小学生・圭輔は、ある事故をきっかけに遠縁の同級生・達也と暮らすことになり、一転、不幸な境遇に陥る。寿人という友人を得て苦境を脱し、長じて弁護士となった圭輔に、収監された達也から弁護依頼が舞い込んだ。

〈私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。かつての友情に免じて、私の弁護をしていただけないでしょうか〉。裁判を弄ぶ達也、追いつめられた圭輔。事件を調べ始めた寿人は、証言の意外な綻びを見つけ、巧妙に仕組まれた罠をときほどいてゆくが——。(角川から引用)

 

管理人のレビュー

胸クソ悪いっ!!!

 

この作品は閲覧注意です!

主人公が本当にひどい目遭います。

そして悪役サイドの連中が極悪非道で容赦がない。

悪役の悪意も胸くそ悪いんですが、性的な意味での胸くそ悪さもあるので絶対に閲覧注意です!

 

しかし!悔しいけどおもしろい作品です!

嘘ですけど、なにか?

物語 4.1
文章力 4.1
キャラ 4.8
演出 4.0
総合評価 4.4
作者:
木内一裕さん
出版社:
講談社

【ジャンル】
痛快、女主人公

【ストーリー】
やっと出会えたはずの高級官僚の男は、新幹線爆破テロの発生直後から様子がおかしくなる。怪しんだ彼女が警察に通報すると、待っていたのは自分自身の逮捕だった。木内一裕10作目は、完全エンターテインメント大作!(講談社から引用)

 

管理人のレビュー

超、痛快作品!

 

気が強く、頭の回るアラフォー編集者が主人公。

持ち前のディベート力やハッタリでピンチを切り抜けていくお話です。

 

なんといっても主人公が最高!

主人公視点の語り口がおもしろいし、相手を言い負かしていく姿が痛快です!

 

そして表紙に注目してほしいんですが、

この表紙、イラストなんです!

写真じゃありません!

しかも! これは作者の木内一裕さんが描いてるんです。

つまり本文も装丁も自分でやっちゃってるんですよ!

 

なんでこんなに絵が上手かと言うと、

この木内一裕さん、実は漫画「BE-BOP-HIGHSCHOOL」の作者なんです。

 

「漫画家の書いた小説」なんて敬遠するのはもったいない!

木内さんの書いた「藁の楯」は映画化されていますし、カンヌ映画祭にも出展されています。

 

特にこの「嘘ですけど、なにか?」は絶対におすすめなので読んでみてください!

ユリゴコロ

物語 4.0
文章力 4.2
キャラ 4.0
演出 4.3
総合評価 4.1
作者:
沼田まほかるさん
出版社:
双葉社

【ジャンル】
サイコパス、家族愛

【ストーリー】

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題されたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか? 絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー! まほかるブームを生んだ超話題作、ついに文庫化!(双葉社から引用)

管理人のレビュー

家のおしいれから出てきたノートを読んでみると、そこ書かれていたのは残酷な殺人の記録だった。

まさか自分の家族が知らないところで殺人を行っていたのか…………?

というストーリー。

 

あらすじからしてめちゃくちゃおもしろいです!

ただ、殺人の描写がかなりキツい。

サイコパスなので子供にも手をかけます。そのシーンは思わず目を背けました……。


怖いけどゾクゾク感がたまりません!

 

この作品もおもしろいんですが、私的には作者の経歴もおもしろい!

沼田まほかるさんは社長になったり住職になったりと波乱万丈な人生を歩んでいます。

神様に仕える作者が書いた本当の愛の物語!おすすめです。

クリムゾンの迷宮

物語 5.0
文章力 5.0
キャラ 4.0
演出 4.5
総合評価 4.8
作者:
貴志祐介さん
出版社:
角川

【ジャンル】
サスペンス、デスゲーム

【ストーリー】

藤木芳彦は、ある日、全く見覚えのない場所で目を覚ました。うっすらと霞む視界に映ったのは、雨に濡れ、一面鮮やかな深紅色に染まった異様な世界。奇岩に囲まれた峽谷だ。記憶喪失か、それとも……。(角川から引用)

管理人のレビュー

私の好きな小説第1位はこれかもしれません。

 

『クリムゾンの迷宮』は本当におもしろい。

臨場感がすごくて思わず手に汗を握りましたよ。

 

そこそこ古い小説なんですが、そんなことを全く感じさせません。

むしろゲーム機を登場させていてかなり時代を先取りしていたんじゃないでしょうか。

 

貴志祐介先生の書く文章は全くクセがなく非常に読みやすいため、普段小説を読まない人にもおすすめです。

 

最強の徹夜本『クリムゾンの迷宮』をぜひ読んでみてください!

人間ドラマ

サウスバウンド

物語 4.7
文章力 4.8
キャラ 5.0
演出 4.0
総合評価 4.6
作者:
奥田英朗さん
出版社:
角川、講談社

【ジャンル】
笑える、家族、スローライフ

【ストーリー】
父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島(いりおもてじま)に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか? それとも勇者? 家族の絆、仲間の絆をユーモラスに描いた傑作長編。(講談社から引用)

 

管理人のレビュー

ハラハラ・ドキドキクスクスの2つのおもしろさ!

この作品の良さはとにかくキャラクター。

本当におもしろいキャラクターばっかりなんです。

 

まず父親が変わり者。

息子には「学校なんて行かなくてもいい」と言い放ち、国家と闘います。

そんな父親に弟子入りするオジサンまで出てきて……。

大波乱の第一部です!


そして真におもしろいのが第二部から!

とある理由で主人公一家は沖縄に移住します。

 

その移住生活がすーーーっごく楽しそう!

 

住むあてもないので現地の人に家や土地を無料で提供してもらって移住生活がスタートします。

電気もガスもないところをみんなで改築して住みよい場所へと変えていく!

庭には畑を作って、魚は近所の人に分けてもらう。

すごく楽しそうなんです!

 

私も沖縄に移住したくなりました!

 

個人的には奥田英朗作品の中で1番の出来だと思っています!

絶対後悔させませんので読んでみてください!

陰日向に咲く

物語 4.5
文章力 4.2
キャラ 4.0
演出 4.3
総合評価 4.3
作者:
劇団ひとりさん
出版社:
幻冬舎

【ジャンル】
群像劇

【ストーリー】
ホームレスを夢見る会社員。売れないアイドルを一途に応援する青年など、陽のあたらない場所を歩く人々の人生をユーモア溢れる筆致で描き、高い評価を獲得した感動の小説デヴュー作。(幻冬舎)

 

管理人のレビュー

この作品は約40ページの話5つからなる連作短編となっています。

そしてこの5つの話は上手いところで繋がってるんですよね。

「え!? あの人はこの人と関係者だったの!?」

となる場面がいくつも出てきます。

 

プロットがかなり練り込まれているこの作品。

ぜひ読んでみてください。

ナイルパーチの女子会

物語 4.5
文章力 4.4
キャラ 4.3
演出 4.4
総合評価 4.4
作者:
柚木麻子さん
出版社:
文藝春秋

【ジャンル】
鬱、女の友情

【ストーリー】
丸の内の大手商社に勤めるやり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30歳)。実家から早朝出勤をし、日々ハードな仕事に勤しむ彼女の密やかな楽しみは、同い年の人気主婦ブログ『おひょうのダメ奥さん日記』を読むこと。決して焦らない「おひょう」独特の価値観と切り口で記される文章に、栄利子は癒されるのだ。その「おひょう」こと丸尾翔子は、スーパーの店長の夫と二人で気ままに暮らしているが、実は家族を捨て出て行った母親と、実家で傲慢なほど「自分からは何もしない」でいる父親について深い屈託を抱えていた。
偶然にも近所に住んでいた栄利子と翔子はある日カフェで出会う。同性の友達がいないという共通のコンプレックスもあって、二人は急速に親しくなってゆく。ブロガーと愛読者……そこから理想の友人関係が始まるように互いに思えたが、翔子が数日間ブログの更新をしなかったことが原因で、二人の関係は思わぬ方向へ進んでゆく……。(文藝春秋から引用)

管理人のレビュー

読んでてめちゃくちゃ痛かった。

「イタい」ではなく「痛い」。とにかく読んでてつらい。

 

2人の出会いはこれから仲良くなれそうなほど打ち解けていたから、すれ違っていく様子が心にグサグサきました。

 

読むのが本っ当につらかったんだけど、物語は非常におもしろい!

「引き込まれる→鬱になる→それでも気になって読む」の繰り返し。

ナイルパーチとは……スズキ目アカメ科アカメ属の淡水魚。 淡泊な味で知られる食用魚だが、一つの生態系を壊してしまうほどの凶暴性も持つ。要注意外来生物。(本書から引用)

↑この引用でなんとなくこの作品のストーリーがわかってもらえると思う!

ちなみにこの作品、第28回山本周五郎賞受賞作です。

山本周五郎賞に外れナシ!

あなたの好きな小説を教えてください

私の好きな小説を紹介してみたんですが、サスペンス系がめちゃくちゃ多いですね。

まさかこんなに偏っているとは気が付かなかった……。

 

そこでこれを読んでくれたあなたにおすすめの小説を教えていただきたいです!

 

「こいつはこの小説好きそうだな~」というのがあれば下にあるコメント欄にて教えてください!