■この記事でわかること
- 「対立煽り」とは何か
- 「対立煽り」のコツ
- 「対立煽り」の活用方法
対立煽りとは?
対立煽りとは、簡単に言えば「考え方が違う2人を焚き付けてケンカさせる」ということです。
スマホユーザーをターゲットに対立煽りをする場合、最初に以下のような書き込みをします。
「iPhone使ってるヤツって情弱だよな、海外ではシェア率落ちてて誰も使ってないのに」
すると、これに怒ったiPhoneユーザーが反論↓
「Androidとかダサすぎて使えねーわ。あんなの使うとか何の罰ゲームだよ」
この発言に対してAndroidユーザーが噛み付いて……の繰り返しで大炎上となります。
5ch(旧2ch)やニコニコ動画のコメント数を稼ぐために使われることが多く、荒れる原因となるので嫌われている行為です。
対立煽りは、ただの荒らしだと考えられていますが、実はマーケティングの手段としてお金儲けにも利用されています。
詳しくは下の方で説明しています。
対立煽りに使われるものの例
- きのこの山 vs たけのこの里
- Mac vs windows
- 任天堂 vs Playstation
- 広瀬すず vs 橋本環奈
「きのこの山・たけのこの里論争」というのはネットでは有名ですよね。
人気が2つに別れているモノやサービスが対立煽りのターゲットにされやすいです。
「対立煽り」のコツ
対立煽りのコツとして、以下の要素を満たしているものが望ましいです。
- 二極化しているものを煽る
- 人気のあるもの・信者が多いものを煽る
- 相手の弱点や触れられてほしくない点を攻める
- 相手が誇りに思っているものを攻める
詳しくは下で説明します。
二極化しているものを煽る
「大谷翔平はメジャーで活躍してるのに、日本の選手は情けないなぁ」
これだと、大谷選手と誰を比較しているのかがボンヤリとしています。
なので、
「大谷翔平はメジャーで活躍しているのに比べて、藤浪はイマイチだなぁw
制球力も悪くなってるし、阪神の育成に問題があるんじゃないですか?w」
このように大谷選手と同期で、何かと比較されがちな藤浪選手を引き合いに出します。
これによって「大谷・藤浪論争」「日ハム・阪神論争」「日本・メジャー論争」が起こりますので、対立煽り成功です。
人気のあるもの・信者が多いものを煽る
人気のないものを煽っても誰も食いつきません。
たとえば「柔道着は絶対に山嵐! ミズノは糞!」とか煽っても一般人は柔道着のメーカーになんて興味ありません。
柔道について対立煽りするなら、
「最強の格闘技は柔道! ボクシングなんて逃げ回ってるだけのザコじゃんww」
という感じにしましょう。
相手の弱点や触れられてほしくない点を攻める
対立煽りは相手を怒らせてナンボですので、相手の痛いところを突きましょう。
たとえば「PS3 vs wii」だった場合、
「PS3は画質が綺麗なのにWiiはクソ画質! しかもWiiのゲームは子供向けばかり! 任天堂信者はガキしかいない!」
というように「差」や「違い」について徹底的に攻撃します。
これにより怒り狂った任天堂ファンがPS3やSONYの悪口を言ってくれますので、ほかのゲームファンも巻き込んで大論争へと発展します。
相手が誇りに思っているものを攻める
よくある議論に「富士山は静岡県と山梨県どちらのものか?」というものがあります。
はっきり言ってどちらでもいいのですが、静岡県民と山梨県民にとっては譲れないことだと聞きます。
これはお互いが富士山のことを誇りに思っているためで、そこを突けば必ず食いついてきます。
つまり
「富士山は静岡県のモノに決まってるじゃんw 山梨の連中って何も誇れるものがないから必死だなw」
という感じで煽ればOKです。
誇りを持っているものとして、ほかにも
- Mac vs windows
- 巨人 vs 阪神
- 京大 vs 東大
などがあります。
Macユーザーはスターバックスで見せびらかすほどにマックブックを愛していますし、巨人対阪神は「伝統の一戦」と呼ばれるほどの白熱した試合となります。
このように、対象に対する愛が深ければ深いほど有効なのです。
要するに、プライドが高い人っていうのは操りやすいってことですね。
日本と韓国の争いも「対立煽り」
ワールドカップやオリンピックなどでは、やたら日本対韓国の試合に注目が集まります。
でもこれって、マスコミに踊らされているだけなんですよ。
お互いのライバル意識を煽って応援させ、視聴率を上げるために作られたマスコミの戦略です。
「対立煽り」は儲かる
『僕たちはアイデアひとつで未来を変えていく。』という本にはこのように書かれていました。
そんなアップルの独走に待ったをかけようと果敢に挑んでいる企業があります。
韓国のサムスンです。サムスンはiPadやiPhoneに似た製品を市場に出し、アップルの市場を切り崩そうと奮闘しています。
その一方で、アップルに数々の特許侵害など知的財産権上の訴訟を挑み、アップルもこれに応戦している形です。もっとも、真似をしておいて訴訟をおコストはなんて浅ましい企業だという見方もあるようですが、
もしサムスンがこれを戦略的にしているのだとしたら、とてつもないアイデアだと僕は思います。
なぜなら、連日、世界で「アップルVSサムスン」として取り上げられることによって、多くの人の頭の中で「サムスンはアップルに匹敵する唯一のライバルなんだ」というイメージが形成されるからです。
『僕たちはアイデアひとつで未来を変えていく。』 54ページから引用
これを読んだときは、思わず「かっこいい」と思いました。
私はサムスンのことを詳しく知らないし、興味もありませんでした。
しかし、この会社はアップルという世界最強のIT企業をブッ倒すために、道化を演じてまで、泥をすすってまで戦うという映画や漫画にありそうな熱い展開です。
「炎上商法」と、一言で済ませられてしまう行為なのですが、その中にも戦略が渦巻いており奥が深いと感心しました。
また『共感PR 心をくすぐり世の中を動かす最強法則』というマーケティングの本にも「対立煽りは有効」という旨の記述があり、詳しく説明されていますので興味のある方は読んでみてください。
ニコニコ名前放送に「喧嘩凸」という文化があります。
私はアレが嫌いでした。
なんか物騒だし、文字通りケンカをするわけですから見ていて気持ちのいいものではありません。
しかし、いま考えてみれば喧嘩凸も立派な「対立煽り」ですね。
お互いの放送の視聴者を焚き付けるという意味では非常に有効だし、コメントも盛り上がります。
名前を売るには対立煽りが有効ですね。
荒らしの指南書で草
参考になりました。